はじめまして!元歯科医師で現在はトレーダーのシルバーです。おそらく、このページを読んでくれた方は以下のような疑問を感じているかと思います。
「なんで歯科医師が仕事を辞めて、トレードなんてしてるの?」
私は元々、とある大学病院の助教として働いていました。実際のところ、大学の助教になるのは結構大変だったりします。
免許の取得に6年、臨床研修で1年、大学院で4年、つまり、最短でも11年間は勉強しないといけません。病院に採用されたら、そこからが本番であり、今度は臨床家としての経験を積まなくてはいけないのです。
そこまで苦労して積み上げてきた経歴を捨ててまで、トレーダーになりたかった理由を、私の自己紹介としてお話したいと思います。
トレードに興味を持ったきっかけ
私がトレードに興味をもったのは大学に入学したばかりの頃でした。
当時はネット証券の全盛期であり、株や為替の短期売買を行って莫大な利益を出す「トレーダー」と言われる人たちが注目されていたのです。大学生といっても中身はまだまだ子供です。
当時の自分はテレビなどで報道される、トレーダーの人たちを見て純粋に「かっこいいなー」と思いました。最新のインターネットとパソコンを使って取引を行い、瞬く間に大金を稼いでしまう。
自分もいつかはあんな風になってみたいと、憧れるようになりました。
しかし、今あの当時を振り返ってみると、自分はあまりにも無知だったと言わざるを得ません。当時の私は、トレーダーとしての道のりに、どれほどの困難が待ち受けているか知りもしなかったのです。
想像を絶するほどにトレードは難しい
書店でデイトレードの解説本を何冊か買い、少し勉強しただけでトレードを始めたことを覚えています。私が読んだ本には以下のような説明が書いてありました。
「インジケーターに従って売買を行えば爆益が狙える!」
あまり深く考えずにルールに従ってトレードを行えば、利益が出せると解釈した当時の私は、本に書いてあったことをそのまま実行しました。
少しでもトレードの経験がある方なら、この後に何が起きるか想像できますよね?
- 移動平均線など、トレンド系のインジケーターに従って順張りしたら、高値で掴んでしまった。
- RSIやMACDなど、オシレーター系のインジケーターに従って逆張りしたら、安値はまだ先だった。
- 早めの損切りが必要だと思い、逆指値を設定したら損切り貧乏になった。
- 損切りせずにホールドしていたら塩漬けになってしまった。
- 塩漬けを回避するためにナンピン買いをしたら全資金を失った。
何をしても最終的には全資金を失うという結果に収束します。この負のループが延々と続き、気が付けば数年の歳月が経過していました。
普通なら心が折れて諦めそうですが、負けず嫌いだったせいか「必ず原因を追究してやろう」と思い、私は検証を行うことにしたのです。
2つのブレイクスルーによって救われた
ある日、FX用の検証ソフトを使ってチャートを見ていたら、気付いたことがありました。
それは、チャートの時間軸を上げると、見え方が変わるということです。さらに、値幅の大きさによって、相場環境を把握しやすい時間軸が存在していることを発見しました。
今までは、5分足のような下位足を使ってトレードするのが当たり前でしたが、上位足のチャートで環境認識を行い、下位足のチャートでエントリーするようにしたのです。
これが私にとって、1つ目のブレイクスルーであり、この瞬間から世界が変わり始めます。以前はシナリオが全く的中せず、逆行してばかりだったのに、不思議なくらいに予測が当たるようになりました。
しかし、しばらく検証を継続していると新たな問題が見つかります。それは、月単位のトータルで考えたときに利益を残せていないことでした。
シナリオの的中率は高いのに、なぜ利益を残せないのかという疑問が浮かびますよね。原因はエントリーのタイミングに若干のズレがあることでした。
- サポートラインの上で価格が反発する前にエントリーすると、逆指値が発動してしまい、シナリオが当たっていても損切りになってしまう。
- サポートラインの上で価格が反発した後にエントリーすると、利益幅に対して損失幅が大きくなりリスクリワードが悪い。
どちらのパターンもサポートラインの付近で、値が動いている段階でエントリーしており、値が止まった瞬間にエントリーできれば利益を残せるということになります。
この「値が止まる瞬間」を見極められるようになったことが、2つ目のブレイクスルーです。
この直後から、今まで減ってばかりだった資金が、急速に増え始めました。
長年勤めたのに歯科医師を辞めた理由
大学病院の助教に採用されて、それなりの期間が経過したころ、私は悩んでいました。
「このまま大学に雇われて、上司の指示に従いながら、歯車のように生きていくのか?」
給料はそれなりにもらえているし生活は安定している。しかし、歯科医師という職業の範囲内で新しく挑戦したいと思えることが、自分にはもうないと感じました。
大学院では基礎研究を行い、海外のジャーナルに論文を投稿しました。教育の現場では解剖学の知識を学生たちに教えたこともあります。臨床の現場では多くの患者さんを診察し、治療を行いました。
やりたいと思ったことには全て挑戦したし、結果も出してきた。しかし、やりたいと思えることがなければ、自分は歯車のような人間になってしまうと思いました。
「自分が本当にやりたいと思っていることは、歯科医師として生きることではない。トレーダーになることだ!」
このような考えに至った瞬間、自分の進むべき道が決まりました。
このブログサイトで読者の方に伝えたいこと
私の周りにも「FXのトレードなんてギャンブルだからやらないほうが良い」と言う人がいます。
はっきりと言いますが「トレードはギャンブルではありません!」
歯科医師の給料なんて、比較にならないくらいの利益を出すことが実際に可能です。私自身がそうであったように、トレードがギャンブルになってしまう人は、以下のどちらかに分類されると思います。
- 基盤となる知識が不足しており、精度の高い分析を継続して行うことができない。
- 検証が行われておらず、実際の相場で知識をどのように応用したらよいか分からない。
本来、相場というものは人の感覚とは逆に動くようにできています。つまり、勉強せずに感覚に頼ってトレードをすれば、ほとんどの人は大損することになります。感覚でトレードができない以上、知識を習得し、理論的にトレードを行うしかありません。
しかし、解説本に書いてある理論や手法がそのまま相場で使える訳ではないのです。ここがトレードを行う上で、最も難しいところであり、ほとんどの人が挫折してしまう原因となります。
例えば、エリオット波動を使った手法があったとします。この手法を実際の相場で使いこなすには、どのような環境下で使用できるのか、自分で検証を行って確認する必要があります。この検証を行うという過程の中で、自分なりの応用方法を考えることが最も重要なのです。
私自身、今まで様々な理論を学習し、多くの手法を検証してきました。その過程で編み出してきた自分なりの応用方法を、トレードで苦労している方々に伝えられたらと思い、このブログサイトを運営させていただきます。