FXのデイトレードで「分析は当たっているのに、エントリーのタイミングがなぜか合わない!!」と悩んだことはありませんか?
デイトレードは非常に難しく、下位足でタイミングを計る際に僅かなズレがあるだけで、リスクリワードが低下するのです。私も過去には同じ悩みを抱えていましたが、値幅とローソク足(プライスアクション)に注目することでこの悩みを解決できました。
今回は、デイトレードにおける、エントリータイミングの計り方について、詳しく解説します。

この記事では、値幅の上下限に位置するローソク足のプライスアクションに注目することが重要だと説明しています。タイミングを計ってエントリーする際に役立つので、是非とも最後までお読みください!
エントリータイミングとは?
トレードにおけるエントリー
トレードでは多くの場合、サポートラインなどの水平線から、価格が反発することを狙ってエントリーします。

当然ながら価格が反発する直前にエントリーしたほうが、リスクリワードの良い取引になります。しかし、エントリーが早すぎると、ポジションを持った後にサポートラインがブレイクされた際、損切りになるのです。


つまり、エントリータイミングを適切に計れることが、デイトレードでは重要だと言えます。
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レンジの終わりを狙ってエントリーする
斜め方向の値幅の内部で、上昇トレンドが形成されている場合、高値を更新した後にロングするとリスクリワードは非常に悪くなります。

そのため、エントリーする際には「押し目を狙う」必要があるのです。
この押し目の部分を下位足から見ると、レンジを挟んでから上昇転換しており、レンジがトレンドの転換点になっています。

レンジの期間中には、ダブルボトムなどの様々なチャートパターンが形成され、これらがエントリーポイントになりやすいのです。

ペンギン
つまり、トレードにおけるリスクリワードの良いエントリーポイントは「レンジの期間が終わった直後」になることが多いと言えます。
一般論で語られるエントリー
ダブルボトムでエントリーするとどうなるのか?
一般的には、転換型チャートパターン(ダブルボトム・逆三尊)のネックライン上抜けを確認してからエントリーすることが推奨されています。

スイングトレードのような長時間ホールドするスタイルで、大きな上昇トレンドの始点からロングするのであれば、上記のようなエントリーで問題ありません。
しかし、デイトレードのような下位足で複数回の取引を行うスタイルには、対応できないことが多いのです。
なぜかというと、待ち時間が長すぎて日が暮れてしまうからです。
1時間足のチャートで大きなダブルボトムが形成されるまで待っていたら、デイトレードはできないのです。「それなら下位足で小さなダブルボトムを見つけてエントリーすればよいのでは?」と思いますよね。
チャートパターンは下位足ほどフェイクが増えるため、下位足でダブルボトムを見つけてエントリーすると、多くの場合フェイクにやられることになります。

そのため、チャートパターンを基準にしてエントリーするなら、何か別の根拠と合わせて使うべきです。

ペンギン
正直なところ、スイングトレードと比較すると、デイトレードにおけるエントリーはかなり難しいと思います。
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エントリーは遅すぎても早すぎてもいけない

デイトレードにおける遅すぎるエントリーの例を以下に示します。
- ダブルボトムのネックライン上抜けを確認した後にエントリーする。
- ダウ理論で戻り高値を更新した後にエントリーする。
- サポートラインでの反発を確認した後にエントリーする。
- 2本の移動平均線がゴールデンクロスした後にエントリーする。

ペンギン
これは、トレンド転換を確認した後のエントリーでは、遅すぎるということです。
このような話をすると「それなら逆張りで早めにエントリーすればいいじゃん」と考える初心者が絶対にいます。
デイトレードにおける早すぎるエントリーには以下のようなものがあります。
- サポートラインに対して逆張りでエントリーする。
- ローソク足の確定(プライスアクション)を見ずにエントリーする。
- 下降トレンドに対するナンピン買いを前提としてエントリーする。
- RSIの数値が割安を示したためエントリーする。
逆張りでロングした場合は、押し目が形成される前であるため、ストップロスを設定せずにエントリーしていることがよくあるのです。このような状況で、もし反発が起きなければ、損切りできずに一発退場となるかもしれません。

上記のような逆張りの取引はトレードではなく典型的なギャンブルです。
絶対にやらないでください。
- エントリータイミングは遅くても早くてもいけない。
- 順張りでトレンド転換を確認した後にエントリーするとリスクリワードが悪い。
- 逆張りでストップロスを設定せずにエントリーすると一発退場の危険性がある。
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エントリーまでの過程について

デイトレードでエントリーするには、その前に上位足のチャートで環境認識を行う必要があります。
環境認識が行われていないと、トレンドの方向や値幅の上下限がどこなのか分からないため、手法の選択や利確の設定ができないのです。
- STEP1上位足のチャート(日足・4時間足・1時間足)で環境認識を行う
環境認識を上位の時間軸で行い、トレンドの方向と値幅を特定する
結果に応じて下位足でどのようなエントリー手法を使うのか判断する - STEP2下位足のチャート(30分足・15分足・5分足)でエントリー手法を使う
上位足が値幅の上限までは上昇できる→下位足で押し目買いの手法を実行する
上位足が値幅の下限までは下降できる→下位足で戻り売りの手法を実行する
上位足が値幅の上下限で止まっている→下位足で上位足の方向を判断する - STEP3ポジションを決済する
上位足が値幅の上限または下限に到達→利確する
下位足がエントリー時とは別の水平線に到達→損切りする
以降の項目で解説するのは、上記の順序の中で赤線が引かれているところです。

既に環境認識が行われており、上位足の値幅上限に利確が設定されていることを前提に話を進めていきますので、よろしくお願いします。

ペンギン
環境認識を含めたバックテストの方法に関しては、以前の記事「過去検証のやり方」で解説しています。詳しく知りたい方は参考にしてみてください!
押し目買いの手法を紹介
分析ツールの使い方
今回紹介する押し目買いの手法では、平行チャネルとフィボナッチエクスパンションを使用します。
まず、下位足(30分足・15分足・5分足)のチャートで上昇トレンドを確認し、エリオット波動の1波始点と終点、2波終点に平行チャネルを設置します。ラインが機能している波動に対して、チャネルを当てることが重要です。

次にフィボナッチエクスパンションを値幅が機能する波動を探して、そこに設置します。今回は1波始点と終点、2波終点に当てていますが、下位のディグリー(階層)に対して使用することもあります。


明確なロールリバーサルラインがある場合は、フィボナッチエクスパンションではなく、水平線を使用しても問題ありません。
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エントリーポイントの決め方
エントリーは価格と時間が交差するポイントまで引き付けてから行います。
平行チャネルにはトレンドライン・センターライン・チャネルラインがあるため、エントリーポイントにも3つのパターンがあるのです。




ペンギン
価格と時間が交差するポイント以外でエントリーすることはありません。そのため、エントリーのパターンが来るまでは待つ必要があります。
エントリータイミングの計り方
値幅に対して適切な時間軸を選ぶ
エントリータイミングを計るときに大切なのが、時間軸の設定です。
MTF分析で使用している下位足に3つの時間軸(30分足・15分足・5分足)がある訳ですから、これらの中から1つを選択してタイミングを計ることになります。
漠然とした表現になってしまうのですが、値幅の内部のある波動が「適度に単純化される時間軸」を選んでエントリーすると成功率が高まります。




選択した時間軸が高すぎても、低すぎても上手くいかないので、地道にバックテストを重ねて習得しましょう!
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ローソク足の確定まで待つ
高値をつけた後に価格が下落し、価格と時間が交差するポイントに近づいてきたら、サポートラインの上でローソク足が確定するまで待ちます。
今回は30分足のチャートを使用しているので、ローソク足が1本確定するには30分もかかります。長時間待つことは苦痛であるため、適切なタイミングでエントリーするには忍耐力が必要です。
ローソク足が確定したら「終値」と「ヒゲ」に注目してプライスアクションを確認します。

この時、もし終値が直近の安値(サポートライン)を下抜けていた場合は、エントリーを見送ります。ロングエントリーが可能になるのは、終値がサポートラインの上で止まっており、下ヒゲが認められる時です。

ペンギン
プライスアクションに関しては、下位足のセットアップが無限に存在しており、これらを覚えることに意味はありません。重要なのは「単純化」して優位性の高いものだけを使うことです。
最後にチャートパターンを探す
サポートラインの上でローソク足が確定したら、時間軸を下げてチャートパターンを探します。
ローソク足が確定するよりも前の段階でチャートパターンを探すと、フェイクにやられてしまいます。必ずローソク足が確定した後に、チャートの時間軸を下げてください。

5分足まで時間軸を下げると2回目のボトム(ダブルボトム)が確認できました。リスクリワードが悪くなるため、ネックラインの上抜けは確認せずに、この時点でロングエントリーします。
ここで重要なのが、チャートパターンはタイミングを計る際の補助であり、根拠ではないということです。そもそもチャートパターンのような複雑な形状は、見ている時間軸が低すぎる場合に認められます。
今回は美しい2回目のボトムになっていますが、毎回きれいな形状になるとは限りません。
細かい形状に固執するのではなく、サポートラインの上で値が止まってから、エントリーすることが重要なのです。

今回の記事ではエントリータイミングの計り方について詳しく解説しました。実際のチャートでタイミングを計るのは非常に難しいため、必ずバックテストを行った上で実践してください!
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