デイトレードでお金を稼ぎたいけれど、どのようにチャートを見ればよいか分からないと、悩んだことはありませんか?FXのトレードで利益を出せるトレーダーは全体の1割程度しかおらず、ほとんどの人は稼げていません。
私は専業のデイトレーダーであり、値幅に注目してチャート分析を行うことで、継続して利益を出せるようになりました。このブログ記事を読むと、実践的なトレードを行う上で必要となる、FXチャートの基本的な見方を知ることができます。
今回の記事では「2本の水平線から構成される値幅を見る」ことがチャートを読解する上での基本であると結論付けています。トレードの役に立つと思いますので、興味のある方は是非とも読んでみてください!
価格と時間の要素がある
トレード初級者の方々が、チャートを読み解く上での第一歩は、価格と時間の要素について理解することです。
FXのチャートを通常目盛りで表示すると、右側には縦軸の目盛りがあり、下側には横軸の目盛りがあります。ドル円のチャートであれば、縦軸には、159円、160円、161円など価格が表示されており、横軸には19:00、20:00、21:00など時間が表示されることになります。
テクニカル的に、縦軸の価格をチャート上に表現する際には水平線を使用します。さらに、横軸の時間を表現する際にはトレンドライン(斜めの線)を使用します。実際のチャートに書き込んでみましょう。
価格は水平線、時間はトレンドラインによって表されることが、見て取れます。さらに、159.376円の水平線は安値を支えるサポートライン、160.848円の水平線は高値を押さえるレジスタンスラインになっていることが分かります。
- チャートの縦軸目盛りは価格、横軸目盛りは時間を示している。
- 価格は水平線、時間はトレンドライン(斜めの線)によってチャート上に表現される。
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なぜ水平線が重要なのか?
旅行に例えると分かりやすくなる
チャートには価格と時間の要素があることが分かったところで、これらのどちらが重要なのか考えてみましょう。
例えば自分が旅行をするとして、東京から名古屋まで新幹線で移動するとします。東京駅から新幹線に乗りましたが、途中台風の影響で遅延が発生し、名古屋駅に10分遅刻して到着しました。
この時、遅刻はしたものの、目的地にはしっかり到着しているので、大きな問題にはならないことがほとんどだと思います。
では、もし旅行の目的地が決まっていなかったらどうなるでしょうか?旅行をしているのに、どこに行くのか分からなければ、そもそも旅行になりませんよね。
つまり、チャート上では旅行の出発地や目的地が価格であり、新幹線の発車時刻や到着時刻が時間に該当するということです。
価格を意識せずにチャートを見るということは、目的地を決めずに旅行するようなものであり、このような状況でトレードを行うことはできません。
以上の理由から、時間(トレンドライン)よりも価格(水平線)が重要だと言えます。
水平線が重視される本当の理由
価格の重要性について比喩を使って説明しましたが、本当の理由はもう少し複雑です。チャート上で、時間よりも価格が優先される事象には、機関投資家の動向が大きく影響していると言われています。
機関投資家は個人投資家と比較すると、運用している資金が莫大であり、取引を行う際には自身の注文を通すために、市場に対してリクイディティ(流動性)を発生させる必要があります。
これは、機関投資家が買いポジションを取ろうとするなら、自身のポジションに匹敵するだけの売りポジションが必要になるということです。
つまり、機関投資家は売りの注文が発生しやすい「価格」を狙って、買いの注文を入れてくる訳ですから、チャート上でもブレイクされると売り圧が発生しやすい水平線(レジサポライン)が優先されるようになると考えられます。
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トレンドラインだけでチャートは読めない!
水平線の見落としで大損してしまう
デイトレードの世界は非常に厳しく、トレーダーの9割は相場から退場してしまうと言われています。なぜこんなにも多くの方々がトレードで損失を出してしまうのでしょうか?
原因はトレード初級者の方ほどトレンドライン(斜めの線)に注目してチャートを見ていることだと、私は考えています。実際に水平線を見ずに、トレンドラインだけ使ってトレードしたら、どのようなことが起きるのか考えてみましょう。
- 上昇トレンドラインでの反発を確認してロングしたら、直上にレジスタンスラインがあり、投げ売りされてしまった。
- 上昇トレンドラインのブレイクを確認してショートしたら、直下にサポートラインがあり、踏み上げられてしまった。
- 下降トレンドラインでの反落を確認してショートしたら、直下にサポートラインがあり、踏み上げられてしまった。
- 下降トレンドラインのブレイクを確認してロングしたら、直上にレジスタンスラインがあり、投げ売りされてしまった。
ペンギン
リスクを承知で相場の荒波に飛び込んだが、悲惨な結果になってしまった。次こそは必ず波に乗ってみせる!!
私も過去に同じ経験をしたことがあり、目も当てられない状況でした。水平線を意識せずにトレードを行うと波に逆行してしまいます。
上記のような状況では、水平線を見落としているため、ロングでもショートでも悲惨な結果になってしまいます。なぜこうなるのかと言うと、トレンドラインを基準にデイトレードを行うと水平線が妨げになることが多いからです。
さらに、移動平均線やボリンジャーバンドなど多くのインジケーターは斜めの線から構成されており、トレンドラインと同じ特性を持っています。
そのため、水平線を意識せずにインジケーターを使ってしまうと、トレンドラインの時と同様に悲惨な結果になると思われます。チャートの読み方が分からないトレード初級者の方ほど、インジケータに頼る傾向があるため、損失を出しやすくなってしまうのです。
- 水平線を意識せずに、トレンドラインを単独で使用しても、チャートを読み解くことはできない。
- 移動平均線などのインジケーターもトレンドラインと同じ特性を持っており、単独使用は危険である。
水平線とトレンドラインの交差に注目する
ここまでの解説で、トレンドラインより水平線を優先して考えたほうが、チャートを読みやすくなることを理解していただけたかと思います。
では、実際に水平線とトレンドラインをどのように組み合わせて、チャートを見ればよいのでしょうか?いかに水平線が優先されると言っても、単独使用は危険であることに変わりはありません。
以下に示すチャートを見ていただくと、水平線とトレンドラインが交差(クロス)しているポイントから値が動いていることが分かります。さらに、値が動いた後には、次の水平線に到達していることも見て取れると思います。
この水平線(価格)とトレンドライン(時間)の交差に注目することがチャートを読解する上でとても重要なポイントになります。
どうしてこうするのかと言うと、本来チャートは水平線と水平線の間を行ったり来たりしているものであり、価格の要素に時間の要素が組み合わさった際に値が大きく動くので、リスクリワードを良くするために必要だからです。
先ほどの例え話を使うのであれば、新幹線の発車時刻に合わせて出発地の駅から乗車し、目的地に向かうと言ったイメージになるかと思います。
- 水平線(価格)とトレンドライン(時間)の交差に注目してチャートを見る。
- 交差したところから値が動くと、値幅の上限になっている次の水平線(レジスタンスライン)に到達する。
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チャートは値幅を見るもの
水平の値幅と斜めの値幅がある
FXチャートの最も基本的な見方を一言で表現すると「値幅を見る」になります。
値幅とは水平線と水平線の間に存在する空間のことであり、どのくらいの値幅があるのか知ることができれば、チャートが読めるようになったと言えるでしょう。
実際のチャートで値幅を正確に特定するにはMTF分析や環境認識を理解する必要があり、この記事ではとても解説しきれません。今回は値幅の基本的な考え方を知っていただければ幸いです。
まず第一に、値幅には2本の水平線によって示される水平方向の値幅と2本のトレンドラインによって示される斜め方向の値幅があります。
この水平と斜めの2つの値幅が見えていないと、トレードを行うことはできません。理由はどこでエントリーして、どこで利益確定するのか、さらには、どこで損切りするのかが、決められないからです。
2つの値幅を見る上で重要なことは、斜め方向の値幅よりも水平方向の値幅を優先して考えることです。なぜなら、値が動いた際には水平方向の値幅が優先されるため、必ずしも斜め方向の値幅上限に到達するとは限らず、次の水平線(レジスタンスライン)に到達した段階で反落することが多いためです。
- チャートの値幅には、2本の水平線による水平方向の値幅と、2本のトレンドラインによる斜め方向の値幅がある。
- 斜め方向の値幅よりも、水平方向の値幅を優先してチャートを見る。
値幅の上下限がブレイクされた場合
値幅の上限や下限がブレイクされ、ロールリバーサルが成立した場合、価格は次の値幅の内部で動くことになります。例えば、上値を抑えられてから価格が下落し、最初に意識されていた水平方向の値幅の下限がブレイクされたとします。
価格は、最初に意識されていた値幅の一段下に存在している、次の値幅の下限で支えられ、しばらく値幅の内部を動いていることが分かります。
この特性を理解していれば、最初の値幅の下限がブレイクされ、ロールリバーサルが成立したポイントからショートを行い、次の値幅の下限に到達したところで利確するといったトレードが可能になります。
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一度意識された値幅はしばらく意識される
値幅というものは非常に厳密なものであり、一度意識された値幅はその後も、複数回にわたって意識されることが多いと言えます。
以下に示すチャートでは、最初に2本の水平線によって規定された水平方向の値幅が後半のチャートでも、何回も意識されていることが見て取れます。均一に区分された、水平方向の値幅を見るためにレクタングル(長方形)というツールを上下に重ねて使用しています。
斜め方向の値幅に関しても、水平方向の値幅ほどではありませんが、長期にわたって意識されることがあります。均一に区分された、斜め方向の値幅を見るために、平行チャネルというツールを上下に重ねて使用しています。
意識されやすい値幅を見つけるためには、上位足の波動に対してレクタングルや平行チャネルを当てることが重要です。上記のチャートでは週足チャートを使用していますが、5分足や1分足など下位足のチャートほどノイズが多くなり、値幅の信頼性は低下する傾向があります。
- 水平方向の値幅を見る際にはレクタングル(長方形)を何段にも重ねて使用する。
- 斜め方向の値幅を見る際には平行チャネルを何段にも重ねて使用する。
- 信頼性の高い値幅を見つけるには上位足のチャートを使用する。
TradingViewを使用した値幅の見方
ツールの設定について解説
最後に私が愛用しているチャートツール、TradingViewを使った値幅の見方を解説します。均一に区分された値幅を見るには、若干の工夫が必要になります。
水平方向の値幅を見る時には、上位足のチャートで際立った高値と安値を見つけてレクタングルを当て、そこから複製して上段に重ねてもよいのですが、この方法だと僅かながらズレが生じてしまいます。
最初に規定された値幅とできる限り同一の値幅を見たい訳ですから、私の場合ギャン・ボックスの設定値を下記のように変更して使用しています。
斜め方向の値幅に関しても、平行チャネルを複製して上段に重ねていくと、少しずつズレてしまいます。なので、フィボナッチ・チャネルの設定値を下記のように変更して使用しています。
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リプレイモードで検証する
ツールの設定が出来たら、TradingViewのリプレイモードを使用して、過去相場で検証を行うと良いです。
FXのチャートであれば週足、日足などの時間軸で初期の波動を見つけて、先ほど設定した均一な値幅がきれいに当てはまるところを探してみてください。
この時、際立った高値と安値を見つけてチャネルの上下限を合わせることがポイントです。ピッタリとチャネルの合うところを見つけたら、リプレイモードの時間を進めて設定した値幅が機能しているか、確認してみましょう。
ローソク足がチャネルの上限で上ヒゲを出して確定したら、その後しばらくは反落する。さらに、ローソク足がチャネルの下限で下ヒゲを出して確定したら、その後しばらくは反発する。このような値動きが確認出来たら、その値幅は機能していることになります。
チャート読解の第一歩として、是非とも値幅の検証に挑戦してみてください!!
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